2009年2月23日月曜日

ログインユーザー数の推移をチェック!

ある雑誌の編集者と話をしていたときに、ついうっかり「最近、雑誌を買わなくなってしまって……」と口を滑らした途端、にらまれてしまったYabushです。以前はAiaiさんと同じように、手にした雑誌に気になるページが1ページでもあるとすぐ買ったものですが、このごろは手に取る機会もめっきり減ってしまいました。

だって、元気な雑誌がないから、と言い訳は止めて本題。

セカンドライフビューアの起動画面や公式ウェブサイトのトップページには、その時点でのオンラインユーザー数が表示される。昨年の秋から冬のはじめにかけて、その数値の増加が止まったような印象を受けていた。ところが今年になって、なんとなくではあるけれど、また増加し始めたのではないかと感じるようになった。

が、「印象を受けた」「感じた」では話は進まない。推測は、データを集めてはじめて成り立つ。じゃあ、ビューアの起動画面や公式ウェブサイトのトップページに表示される、オンラインユーザー数のデータを蓄積すればいいんじゃないか?

そんなことを考えていた矢先、Second Life Wikiサイトに興味深いページが見つかった。Live Data Feedsページだ。



このページのリンクをクリックすると、オンラインユーザー数をはじめ、登録アカウント数や過去60日間のログインユーザー数、過去24時間のリンデンドル流通量などが表示される。これらのデータを一定時間ごとに取り込んで、一定期間集めれば、セカンドライフの状況を客観的に判断する材料になるはずだ。そこで、1時間に一度、このページの2番めのリンクにアクセスして取り込んだデータを蓄積し、最終的にCSVファイルに変換するようなスクリプトを作ってみた。

リンクをクリックすると、このようなXML形式のデータが表示される。

Live Data Feedsページのリンクから得られるデータは、XML形式で記述されている。作ったのは、それを取り込んで、最終的にExcelで読み込めるCSVファイルに変換するスクリプト。なんて書けば100文字以内に納まるが、なんちゃってプログラマーのぼくはスクリプトを書くのに4週間もかかってしまった。Flickrの更新が、4週間も止まっているのはそのせいだ。

データの記録は、2月4日午後6時に始めた。それから約2週間たって、少しデータがまとまってきたので紹介しよう。


約2週間分のデータを読み込んだExcelシートの一部。

上は、最終的に取得したCSVファイルをExcelに読み込んだ一部だが、これでは何がなんだかさっぱり分からない。そこでここから一部のデータを取り出して、グラフにしてみた。


グラフ1:2日間の時間別オンラインユーザー数の推移。

1番めのグラフは、データを取得し始めてから最初の2日間の1時間ごとのオンラインユーザー数推移だ。2日間とも日本時間午前7時に最大値、それから12時間後の午後7時に最小値を記録している。どちらも、最大値は8万弱、最小値は7万台半ばだ。日本時間の午前7時は、ドイツやフランスをはじめとするヨーロッパの多くの国々が採用している中央ヨーロッパ時間の午後11時に当たる。また、イギリスやポルトガルが採用する西ヨーロッパ時間では午後10時だ。

リンデンラボのフィリップ・ローズデール会長は、スピーチなどでよく「セカンドライフユーザーの6割以上は、アメリカ以外の国のユーザー」と言うが、このグラフからアメリカ以外の国のユーザ—はヨーロッパに集中していることがわかる。

よく見ると、日本時間の午前0時を境に、曲線はなだらかなカーブに変わる。グラフは省略するが、ほかの日の時間別推移にも同様の傾向が見られた。それだけで断定はできないが、このようなカーブの変化には、日本をはじめとする東アジアのユーザーのログインが影響しているのではないかと考えられる。そして、東アジアのユーザーがもっと増えてこうした傾向が進めば、1日の推移のなかでこの時間帯に2つめのピークができる可能性もないではない。


グラフ2:2週間の時間別オンラインユーザー数の推移。

次は、これまでに取得した2週間分のオンラインユーザー数を、時間別にグラフ化したものだ。1日のユーザ—数は、ほとんどどの日も前に説明したのと同じように推移している。ただし、休みの前日は通常より長時間、または遅くまでログインしているようで、ウィークデイに比べて1時間遅い午前0時が最大値だ。2月12日午後10時のオンラインユーザーは、38,712人と極端に低い。調べてみたら、この時間帯にログイン障害、ネットワーク障害が起きていた。原因はそれらの障害だろう。

2月11日、hisaさんが「ログインユーザー8万超え!」のタイトルで投稿した。このグラフを見ると、確かに8万を超えるポイントが11ヵ所ある。なかでも最大は2月9日(月)午前7時の84,170、次が2月16日(月)午前7時の8,3785だ。ただし、実際の最大値はこれを超えている可能性もある。というのはグラフ化したデータが1時間に一度取得したものであるのに対して、リンデンラボではこのデータを3分ごとに更新しているからだ。

なお、hisaさんの投稿には、「英語版、日本語版、韓国語版とドイツ語版ではユーザ—数の数値が違う。いったいどれが本当の数値?」と書かれていたが、どうやらそのときウェブサイトのメンテナンスをしていたようだ。今はどの言語のページを見ても、同じ数値が表示されるので念のため。


グラフ3:1日ごとの最大値、最小値、平均値の推移。

最後は、1日ごとに最大値、最小値と平均値を計算してグラフ化してみた。最大値は7万台後半から8万台前半で推移し、最小値は障害が起きた日を除けば4万台後半から5万の間で推移している。

Live Data Feedsページでは、オンラインユーザー数のほか、登録アカウント数、過去60日間のログインユーザー数や過去24時間のリンデンドル流通量なども取得できる。現在、登録アカウント数は1,678万5,531、過去60日間のログインユーザー数は144万1,530だ。ところが、登録アカウント数も、過去60日間のログインユーザー数も、今のところ日本時間の1月15日以来、一度も更新されていない。更新しないならしないと、はっきり明記してほしい。ガッカリしたが、文句を言うのはまだやめておこう。なにしろ、データを取り始めてまだ2週間しか経っていないのだから。

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