こんばんは、ジョンソンです。
5月末に来日されたリンデンラボ会長 フィリップ・ローズデール氏の発言の中に、シムの15%が教育関係によって所有・活用されており、セカンドライフの成長の過程として、教育分野での活用は、セカンドライフ成長過程の第2期であるとおっしゃっておられました。
米国では、多くの大学が早い時期からセカンドライフを活用しており、英国においては大学の授業、セカンドライフ及びメタバースの活用研究、学生によるサークルや創造活動などの場として75%が利用しているという調査データが、今年の5月に発表されています。
私は、セカンドライフを活用・研究されている国内の大学の方々とお会いする機会が何度かありましたが、さまざまな取組みを行っておられました。
例えば、セカンドライフのユーザーであれば良くご存知の慶應義塾大学理工学部生命情報科学 富田・牛場研究所の「ブレイン・コンピュータ・インターフェース技術の開発」は、脳波によってアバターを操作する研究です。
今後、この技術を足がかりに、様々な分野で我々の想像を超える研究・活用へと広がっていくでしょう。
最近、私がお会いした山形大学の加納准教授は、インターネット上のコミュニケーション・ツールを活用し、現実社会、仮想空間の双方において、子どもの安全を守る様々な取組みを行っておられます。
例えばGoogle Earthに、子どもに関わる事件・事故が発生した場所にマークを入れ、子どもたちにとって危険な場所を保護者に知らせると共に、子どもたちにも認識深めるコンテンツを提供されています(「山形こどもの犯罪ページ」)。
また、メタバースにおいて、子どもの安全を守る啓蒙活動を行っておられます(「セカンドライフ内での子どもの安全見守り隊Net」/注:これはセカンドライフ内の子どもを見つけ注意するものではなく、セカンドライフを利用して大人に対し、インターネット上のさまざまなプラットフォームの有効な活用方法について啓蒙活動を行っている
)。★この活動については、皆さん是非とも協力してあげてください。
様々なインターネット上のコミュニケーション・プラットフォーム(サービス)について、我々も十分な理解が必要であり、それらを活用した社会的意義のある研究・活動がいかに重要かを強く思った事案がありました。
こちらも加納准教授が研究されている事案で、子どもが利用しているアバターの変化に注目し、保護者や教師が普段の生活の中では気付かない子どもの心理を、アバターの変化から読み取ることで、問題が起こることを事前に防ぐ手段として活用できるのではと考えておられます。
実際に起きた事件ですが、ある女の子が事件を起こす前のアバターは、パッチリした目のキャピキャピの女の子でした、しかし現実社会で事件を起こした時のアバターの顔は、人間の顔ではありませんでした。
もし、その変化を事前に気付いていれば、「○○さん、アバターの顔が変わったね。」と声をかけることで、事件は未然に防げていたかもしれません。
教育の一環として仮想世界を活用し、その正しい活用方法を教えることは、今後、当然の事として、アバターの変化に注目することで、子どもの心の変化を読み取り、現実社会、仮想社会問わず、子どもとのコミュニケーションに役立てるということは、子どもたちにとって、社会にとって、積極的に取り組まなければならい課題と考えざるを得ません。
「仮想空間」この表現は改めなくてはなりませんね。「仮想社会」と。
いや、現在存在する他のコミュニケーション・プラットフォームより、バーチャルワールドは、可視的感情的リアルタイム・コミュニケーションが可能であり、グローバルであることを考えると、「(現実と変りのない社会生活が営める可能性を十分に秘めた)仮想世界」と呼ぶのが正しいのでしょう。
今後、ますます広がり、発展すると考えられる仮想世界(メタバース)。
我々は、偶然にも仮想世界創成期に、それらを利用・活用する機会に恵まれました。
ユーザーによっては、インターネットの創成期にも立ち会った方もおられるでしょう。
インターネット創成期に、社会的価値あるツールとして発展させようと、どれだけの人が考えたでしょう。
我々にとって仮想世界を真に社会的価値のある世界へと発展させる、それは、我々が社会的・世界的視点で、仮想世界について考え、利用し、活用することが大切なのではないでしょうか。
私は、こんなことを考えましたが、皆さんはどうですか?
ブログとしては少しばかり堅い話となり、すみませんでした。
研究所と看板を上げている限り、時々は研究所らしいブログもアップしないといけないですよね。
研究員の皆さん。
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