バブル時代の思考からいまだに抜けられない化石のような人がいるのを知って、唖然としているYabushです。
「××株式会社、知ってますか?」と東京在住の人間なら誰でも社名ぐらいは知っている不動産会社の名前をあげて、「そこの○○社長がね」とまるで近しい友人であるかのような口ぶりで得意気に話すのが聞こえてきました。それだけならまだしも、わずか10〜15分程度の間に「友人の△△さんが……」とか「知人の□□社長が……」とか、5人も6人も他人の名前が出てくる。
自分のことではなく知人、友人の名前ばかり口にする人間を、ぼくは信用しないことにしています。しかも、出てくる名前は、すべてバブル時代に勘違いした典型的な業界の人ばかり。そのうえ話をしている相手は、その人の息子世代の青年です。この人の中では、まだバブルが膨らんだままなんだろうな、きっと。滑稽を通り越して、可哀想でさえあります。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな化石人間にはとうてい理解できそうもないことのひとつにWeb 2.0があります。Web 2.0についてはIT用語辞典e-wordsやITpro DataのKeywordなどを参照していただくとして、その特徴のひとつにCGM (Consumer Generated Media)やUGC (User-Generated Content)があります。インターネットの普及によって、個人が簡単に情報を発信できるようになりました。Web 2.0ではその傾向がさらに進化して、個人発の情報が量的に増えるだけでなく、その影響力が高まると同時に、情報の共有化が進んでいます。情報(コンテンツ)の中心は、マスメディアや企業から個人(一般消費者)に移った、といってもいいでしょう。
ユーザーの投稿で成り立っているYouTube
CGMやUGCの例として、よくSNSやブログ、ビデオ共有サイトのYouTubeやニコニコ動画、写真共有サイトのFlickrなどがあげられます。しかし、毎日のようにセカンドライフを利用しているぼくとしては、セカンドライフだってCGM、UGCだぞ! と言いたい。
セカンドライフを運営しているリンデンラボも、一部コンテンツを提供しています。でも、SIMに造られた町やそこに建っている建物、店で売られている商品、毎日のようにどこかで開かれているイベントやコンサートなどその大半は、個人、企業を含めてユーザ—が作ったものです。
セカンドライフはユーザーが作り上げた世界
そう、セカンドライフは紛れもなくWeb 2.0です。専用のアプリケーションを必要とするセカンドライフですから、正確には「Web 2.0的」と表現すべきかもしれません。
セカンドライフは、Web 2.0の特徴のひとつであるマッシュアップの側面も持っています。マッシュアップとは、あるWebサービスに別のWebサービスが持つ機能を取り入れることをいいます。YouTubeのビデオやFlickrの写真を組み込んだブログをよく見かけますが、これがマッシュアップです。COM LABブログのサイドバーに最近、Google翻訳のパーツが付きましたが、これもマッシュアップの一例です。
赤で囲った部分がGoogle翻訳パーツ
マッシュアップが可能なのは、Webサービス中の機能を利用するためのプログラムを、サービスの提供者が公開しているからです。これをAPI (Application Programming Interface)といいますが、セカンドライフはそのAPIを利用できるような仕組みになっています。
話が少々専門的になってしまいましたが、ビューアの現行バージョンではインワールドのスクリーンにWeb画面を表示できます。これがマッシュアップの成果のひとつです。Aiaiさんが6月11日にこのブログでYou tuneを紹介しましたが、これはセカンドライフとYouTubeのマッシュアップです。それだけではありません。そのほか、GoogoleMapやTwitterなどもマッシュアップされて、セカンドライフの中から利用することができます。
YouTubeが見られるYou tune
次回は、こうしたセカンドライフのマッシュアップ例を具体的に紹介したいと思います。
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