2008年12月2日火曜日

仮想空間の生命線は社会性

こんばんは、ジョンソンです。

既に日本でもニュースとなっていますので、ご存知の方も多いと思いますが、米・フロリダ大学が連邦補助金を受け、外交官向けシミュレーション(模擬訓練・仮想体験)SIM「The Second China Project」の構築を行いました。文化や商習慣などが大きく異なる中国に、外交官として赴任する前にセカンドライフで、中国を体験し、学ぼうと言うものです。また、構築に当たっては大学の研究者はもちろん、メディアの方々など幅広い中国経験者がが協力したようです。

胡弓に聞き惚れる私とタクシーに乗る練習をしている私です。
 
ビデオ:http://cero11.cise.ufl.edu/~webmaster/Media/scvideo.html

以前hisaさんが、セカンドライフでのシミュレーションについて紹介していましたが、事前に体験することで、その対応方法を学んだり、実際にその場面に遭遇したときに落ち着いて対処できるなど、活字で学ぶことも重要ですが、アバターと言えども体験するといことは大変効果の高いものだと考えます。
例えば、NASAでは宇宙空間での活動を、高精度、高機能のシミュレーション機器で、何度も繰り返し体験させます。
宇宙飛行士のコメントでも聞かれるように「地上で十分に訓練を積んだので、自信を持って行えました」これはシミュレーションを何度も何度も行ったと言うことです。
ここで重要なのは、「自信」という言葉です。
皆さんも経験がおありだと思いますが、入社後の研修では、電話対応や接客など、業種・職種によって、さまざまな研修が行われます。その後、OJT(ON THE JOB TRAINING)、実際の仕事場で訓練したことを行い、晴れて社会人デビューとなるわけです。
シミュレーションは、単に仕事の手順を習得するのではなく、精神的に落ち着いて対応するということも重要な要素です。

日本では、総務省がセカンドライフを活用し、防災イベントを実施されました。その担当者の方にお会いした際におっしゃっておられましたが、将来的には避難シミュレーションの構築を行いたいとのことでした。
一つの町をセカンドライフ内に構築し、火災や事故が起こった場所によって、指定避難所(学校などが指定されていることが殆ど)まで、どのようなルートで避難すればよいかを事前に知っておくためのシミュレーションを構築したいとおっしゃっていました。これも避難ルートを幾つも知っていることで落ち着いて行動ができ、避難所に行けば、ある一定期間安全が保障される事を知っておくことも、落ち着いた行動に繋がると考えられます(家長ともなるとなおです)。
ともあれ、訓練は何事でも必用です。現実社会では、さまざまな制約で十分に出来ない訓練でも、セカンドライフを活用することで、十分な訓練ができるのであれば活用しないてはないのではないでしょうか。

セカンドライフでのさまざまなシミュレーション構築は、今後のセカンドライフの活用に大きな広がりを持たせてくれると共に、セカンドライフが社会と相互に関係を持ちながら発展していくための重要な活用方法の一つなのではないでしょうか。また、社会性のあるインターネット上のツール(サービス)であることの理解を広く認知して頂くのにも効果的な取り組みと考えます。

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